在外コレクション ロースドルフ城ピッティ家陶磁器コレクション
オーストリア、ロースドルフ城の当主ピッティ家の陶磁器コレクション。
2020年11月3日~2021年3月21日まで、オーストリアのロースドルフ城の当主ピッティ家が所有する陶磁器コレクションの展覧会が大倉集古館にて開催されました。
第二次世界大戦は免れましたが、その後ソビエト軍によりコレクションの多くは破壊されました。そのコレクションの調査がなされ、日本で修復されたもの、そして修復されずに断片のままのものも展示されています。修復についても、破壊されたことがわかることを重視しており、また、コレクションすべてを修復することはしないと当主はお考えです。これは破壊された歴史も含めてコレクションの持つ歴史であり、価値であるという考え方です。確かにすべて綺麗に修復してしまうというのは、ある意味歴史修正主義につながるのかもしれません。また、破壊の歴史を考えることは、その破壊行為だけでなく、その前にあった戦争も含めての歴史を考えることでもあると思います。
展示では、古伊万里の歴史的変遷や輸出用、現地で伊万里風にデザインが模された品、万博との関連の品々などが展示されていました。
岡崎での展覧会は終わりましたが、この後山口でも公開されます。