在外日本関連コレクション 博覧会/博物館 調査研究 

在外日本関連コレクションの調査・研究報告 https://researchmap.jp/mamiko

大英博物館北斎展 Hokusai: beyond the Great Wave

ジャポニスムと浮世絵 北斎の「神奈川沖浪裏」

 

2017年5月~8月にかけて大英博物館で開催された展覧会「Hokusai:Beyondo theGreat Wave」に関するドキュメンタリー映画があります。監督はパトリシア・ウィートリーです。

www.youtube.com

この北斎展は、「Hokusai: beyond the Great Wave」として、とりわけ晩年の北斎に焦点を当てています。大英博物館の日本部門長(当時)ティム・クラークさんによる企画です。

「神奈川沖浪裏」の摺りの初期のもの、また多くの肉筆画が展示され、とても見ごたえのある展覧会でした。

 

www.news-digest.co.uk

2020年には、北斎1829年に描いた103点の未発表のドローイングを大英博物館が購入したことが発表されました。オンラインでも見られますが、ティムさんが大英博物館をお辞めになるまえの置き土産ですね。

bijutsutecho.com

北斎の「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」。その波のデザインは、現在でも絵文字にもなっていますのでとても人気かつ有名な絵といえます。

浮世絵とジャポニスムについては、また別の記事にしたいと思いますが。

北斎のこの Great Waveについて、当時のヨーロッパへの影響としては、フランスの作曲家クロード・ドビュッシー(1862―1918)作曲の交響詩『海』の表紙が北斎の「神奈川沖浪裏」の絵で飾られたことでも有名です。

ドビュッシーは他にも、ピアノ曲『金色の魚』は、緋鯉が泳ぐ蒔絵の箱にインスピレーションを得て作曲したといわれています。

 

フランス近代の大作曲家クロード・ドビュッシー(1862~1918)は、ジャポニスムを採り入れた最初の西洋音楽家ということができる。ドビュッシーもまた日本の美術が大好きで、交響詩『海』の表紙は、葛飾北斎の「神奈川沖波裏」の図柄で飾られたし、ピアノ曲『金色の魚』は、緋鯉が泳ぐ蒔絵の箱にイメージを得て作曲したといわれています。

 

宝飾メーカーのブシュロンが製作した、Great Waveから着想したティアラもあります。