17,18世紀にヨーロッパで伝播した日本情報といえば、日本における宣教、受洗、殉教、そして天正遣欧使節団、慶長遣欧使節団が主な物としてあげられます。 日本におけるキリスト教の伝播といえば、イエズス会などの宣教師たちの本国への報告書や書簡があげら…
日本を題材としたオペラ、演劇というと、19世紀後半から20世紀初頭にかけてのジャポニスムブームのなかのもの、たとえば、ピエール・ロティの『お菊さん』やプッチーニの「蝶々夫人」が思い浮かぶかもしれませんが、それ以前の18世紀初頭からすでに創作され…
日本に関する書籍については、国際日本文化研究センターが欧文書籍を収集し研究している代表的な機関です。検索などもできます。 https://www.nichibun.ac.jp/ja/db/category/obun/ 古典籍については国文学資料館の在外日本古典籍所蔵機関ディレクトリがあり…
フランス国内に所蔵されている日本関連文物は、漆製品などの美術工芸品、書画、浮世絵をはじめとした美術品が連想されますが、書籍も各地で所蔵されており、すでに研究がありますが、先ごろ、最新の研究調査が発表され機関リポジトリでも読むことができるよ…
フランスのアジア研究は、1822 年のアジア協会(Société asi)が碑文・文芸アカデミー(Académie des Inscriptions et Belles-Lettres)内に設立されたことに始まる。 『アジアジャーナル』(Journal asiatique)、『アジア協会年次報告書』(Rapports annue…
現在も活動している日英協会の第1回会合が開かれたのは1891年12月8日のことです。 その契機となったのは、1891年9月9日にイギリス・ロンドン開催された国際東洋学者会議の日本分科会がフランスの日本研究者レオン・ド=ロニーを議長として法律協会の図書室で…
「日本」に関連する情報(地理、人口、環境、政治体制など)や文物などは古くから収集、保管されていました。 ヴェネチア国立文書館もその一つです。こちらには、1585年の天正遣欧少年使節に関する文書や、支倉常長を団長とする慶長遣欧使節団に関する文書 1…
エンリコ・チェルヌスキはイタリア生まれ(1821-96)、1848-49年の革命(ミラノの蜂起)に参加し、ローマ共和制下で議員も務めていましたが共和制の崩壊にともにあフランスに亡命しました。亡命先のパリでは第二帝政下にあり、そのなか銀行家として成功しま…
エドアルド・キヨッソーネはイタリア、ジェノヴァ(アレンツァーノ)で代々製版・印刷業を営む家系の出身で、イタリア王国国立銀行にて紙幣の製造に携わったほか、ドイツ、フランクフルトにあるドンドルフ・ナウマン社にて日本の紙幣(明治通宝)の製造にも…
2024年7月6日には、静岡で水中考古学の研究者らが参加して伊豆沖に沈むフランス船ニール号に関するシンポジウムが開かれました。 www3.nhk.or.jp ニール号は、ウィーン万博の閉会後、現地で購入して日本に持ち帰る品々、展示後に日本に持ち帰る美術品、工芸…
岐阜県の岐阜市歴史博物館で海外むけ漆器に関する展覧会が開催されています。 (2024年6月8日から2024年7月15日) https://www.rekihaku.gifu.gifu.jp/exhibition/event/lacquerware2024/ 漆器は高価でありながら人気が高く、早くから輸出品として製作されま…
大阪、高島屋史料館にて開催中の「万博と仏教 ─オリエンタリズムか、それとも祈りか─」に行ってきました。 https://www.takashimaya.co.jp/base/shiryokan/pdf/expo_buddha.pdf www.takashimaya.co.jp 基本的には3つの柱 ①日本国内での博覧会が明治初期は、…
明治以降の万国博覧会開催への歴史について 日本経済新聞のインタビューにお答えしたものが記事になりました。 www.nikkei.com
エンゲルベルト・ケンペルは、1651年9月16日にドイツ北部の街レムゴー生まれの医師、博物学者で1690年にオランダ商館の一員として来日、92年に日本を離れるまでオランダ商館長の江戸参府に1691年、92年の二度随行しました。当時の将軍は綱吉で、眼前のオラン…
万博以前のヨーロッパにおける日本関連文物の展示① 日本関連文物の展示というと、万国博覧会がありますが、万博開催以前から日本関連文物の展示はおこなわれていました。 博物学の隆盛時代の驚異の部屋(ブンダーカンマー・クンストカンマー)に、いわば「遠…
ヨーロッパにおける日本関連文物の歴史 神聖ローマ帝国皇帝フェルディナンド1世の息子でチロルの大公となったフェルディナンド2世はオーストリア、ハプスブルク家の家系で最初に大規模な美術品収集を行った人物です。 フェルディナンド2世は1567年以来インス…
いわゆる「開国」以前の欧米における日本関連書籍は、主に来日した人による紀行文、日本滞在時の体験と、経験をもとにした日本論などがあり、さらにはそれを元として、もしくは引用して記述した著作があります。 まず、キリスト教、主にイエズス会の宣教師に…
諸外国での日本認識を調べる方法はいくつかありますが、書籍や地図もその一つです。 地図にどのように日本が描かれてきたかは、 日暮雅通訳、ジェイソン・C・ハバート『世界の中の日本地図 16世紀から18世紀 西洋古地図にみる日本』(柏書房、2018年) 鬼塚…
2月6日から3月20日まで、広尾・チェコセンターにて「チェコの旅行家たちの目に映った近代日本」という企画展が開催されました。 広尾・チェコセンターで企画展「チェコの旅行家たちの目に映った近代日本」 - シブヤ経済新聞 この展覧会は、19世紀末から20世…
『ハプスブルク事典』が丸善出版より、2023年1月下旬に刊行されます。 「ウィーン万国博覧会」の項目を執筆しました。 https://twitter.com/WienInfoB2B/status/1609512257876070401 今年は1873年ウィーン万博から開催150周年ということで、お正月のウィーン…
アイルランド首都ダブリンにあるチェスター・ビーティー・ライブラリィは、アメリオかNY生まれのアイルランド系アメリカ人、実業家アルフレッド・チェスター・ビーティー(Sir Alfred Chester Beaty(1875ー1968))のコレクションを展示、保管、修復研究する…
アメリカ合衆国にも、日本関連の絵画、工芸品、書籍などの刊行物、公文書など様々な日本関連の文物が所蔵されています。 その中の一つフーバー研究所ではジャパニーズ・ディアスポラ・イニシアチブ(JDI)として明治時代から第二次世界大戦終了までの日系…
アメリカ合衆国で日本関連の公文書、出版物の調査での有名な場所は以下の通りです。 米国国立文書館(NARA) About the National Archives Catalog | National Archives ゴードン・W・ブランゲ文庫 1945年から1949年までに日本で出版された印刷物の大部分が…
幕末以降、来日した外国人たちは、旅先での日々を紀行文、日記として残しました。 まだ、女性が旅することが少なかった時代に来日した女性たちも記録を残しています。 時岡敬子訳、イザベラ・バード『イザベラ・バードの日本紀行』上・下(講談社学術文庫、2…
オーバリン大学アレン・メモリアル美術館所蔵 メアリー・エインズワース浮世絵コレクション初期浮世絵から北斎・広重まで 下記の美術館で2019年に開催されました。 千葉市美術館 2019年4月13日ー5月26日 https://www.museum.or.jp/report/1179 静岡市美術館 …
2022年6月7日から2023年2月20日まで、NYメトロポリタン美術館にて ジョン・C・ウェーバー氏の所蔵する着物コレクションの展覧会が開催されます。 https://www.metmuseum.org/exhibitions/listings/2022/kimono-style 学芸員のモニカ・ビンチク氏による展示の…
2022年1月21日~3月25日まで、六本木森アーツセンターギャラリーにて 「ボストン美術館所蔵『THE HEROES 刀剣×浮世絵ー武者たちの物語』展が開催されました。東京の後、新潟県立万代島美術館にて4月23日~6月19日まで開催されています。 【THE HEROES展】ボ…
`2022年4月16日ー6月12日、サントリー美術館にて大英博物館所蔵の北斎展が開催されています。 www.suntory.co.jp 大英博物館ではm2017年5月-8月に北斎展が開催されました。 大英博物館北斎展 Hokusai: beyond the Great Wave - 在外日本関連コレクション …
パリ、ギメ美術館でThe bow and the sword. Japan’s samurai warriorsとして日本の武士についての展覧会が開かれています。(2022年3月16日ー同年8月29日) Musée national des arts asiatiques - Guimet | Exhibition The bow and the sword. Japan’s samur…
海外の甲冑コレクターの博物館が、ダラス(アメリカ)、ベルリン(ドイツ)に創設されています。 まず、アメリカ、ダラス、アン・ガブリエル・バルビエ・ミュラー博物館です。 アン・ガブリエル・バルビエ・ミュラーコレクションは、世界でも屈指の甲冑コレ…