バチカンコレクション シンポジウム開催、アニマ・ムンディ(布教民族博物館)など
バチカン コレクション調査②
バチカンの所蔵する史資料についてのシンポジウムがおこなわれます。
バチカンに眠る日本の記憶~文化と交流450年・教皇の知り得た日本~ | バチカンと日本100年プロジェクト
所蔵されているシドッチ関係史料、マレガ史料群についての報告があります。
マレガ史料については国立国文学資料館がマレガ文書群についてのデータベースを公開しています。
フォンド・マレガ ファイル A25 | データベース | マリオ・マレガ資料データベース
バチカン布教民族博物館Misionero Ethnological Museumが所蔵する日本関連コレクションについての報告もあります。
バチカンが所蔵する文書については、これまでにも言及されたことはありますが、バチカン布教民族博物館のコレクションについては希少であるように思います。
布教民族博物館は、1925年にラテラン教皇宮殿にて宣教をテーマにした展覧会がおこなわれ、翌年常設展示を目的としてラテラン教皇宮殿内に博物館・宣教師民族学博物館(Pontifico Museo Missionario-Etnologico)が設置されました。教皇ピオ11世によります。その後、1963年、ヨハネ23世によりバチカンに移され、パウロ6世が建物を整備、1970年に一般公開されました。しばらく閉じられていましたが、2007年にアジア・オセアニアの全室公開を皮切りに順次公開され2019年11月、「世界の魂」を意味する「アニマ・ムンディ」との名称が教皇フランシスコによりつけらました。
アジアとして収集、展示されている日本関連の文物の全体像もですが、宣教がテーマの展覧会が前身ということ、また現在の展示の区分、展示の仕方、内容なども全貌がわかるとよいのですが、なかなか情報が少ない博物館ではあります。
webサイトからオンラインでも所蔵物などは見られるようですが、展示にせよオンラインにせよ、一部であること、また展示の区分などからみる布教・世界をみる視座なども興味があります。
日本関連では、キリスト教禁令の高札、踏み絵(レプリカ)などが所蔵、展示され、仏画や神社模型、アイヌの民族衣装などで日本やアイヌの宗教文化を紹介しているようです。