在外日本関連コレクション 博覧会/博物館 調査研究 

在外日本関連コレクションの調査・研究報告 https://researchmap.jp/mamiko

「開国」以前の海外の日本関連書籍、日本に関する地図

諸外国での日本認識を調べる方法はいくつかありますが、書籍や地図もその一つです。

地図にどのように日本が描かれてきたかは、

日暮雅通訳、ジェイソン・C・ハバート『世界の中の日本地図 16世紀から18世紀 西洋古地図にみる日本』(柏書房、2018年)

鬼塚芽依・早田萌・迫田ひなの編『伝えられた「日本」 地図に見る日本のすがたとその変遷』(西南学院大学博物館研究叢書)(西南学院大学博物館、2020年)

杉本哲也『日本史リブレット44 描かれた近世都市』(山川出版社、2003年)

 

国際日本文化研究センターのweb展覧会 「古版世界地図の中の日本」 

http:// https://kutsukake.nichibun.ac.jp/obunsiryo/20181226-2/

 

 

などからも調べることができます。

 

欧米、主にヨーロッパにおける日本に関する事柄を含む書籍の刊行がいつ、どれほどの量か、どこの国・地域で、その内容は、現在の所蔵は、などの書誌情報についての研究があります。

 

「日本に渡航した人々による一次史料に基づいた書籍と、その書籍に依拠した二次文献の政策が組み合わさることで、1555年から18世紀まで1500点を超える日本関連出版物が誕生、日本の情報を普及」と小俣ラポー日登美「17-18世紀ヨーロッパにおける日本情報と日本のイメージ」(『岩波講座世界歴史15 主権国家と革命 15~18世紀』(岩波書店、2023年)273頁。)は言及しています。

 

諸外国で刊行された日本関連書籍のうち、日本国内の所蔵状況については、齋藤ひさ子、蛭田顕子、渡邉富久子「日本関係洋古書の我が国での所蔵状況について」(『参考書誌研究』第68号(2008年3月)、9-49頁が詳しいです、

それ以前のものとして代表的な物は以下の通りです。

林杲之介「日本関係欧文図書の書誌」(国立国会図書館利用者サービス部編『参考書誌研究』(1)、1970年)、 73-82頁。

藤津滋生「外国語による日本研究文献の書誌学的研究」(『日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要』( 10号、1994年)、 403-418頁。

 

「開国」以前の古書については、国際日本文化研究センターが調査・収集をすすめており検索できます。

www.nichibun.ac.jp

これは主に欧米での書籍が対象となっています。アジアも含めると『魏志倭人伝』をはじめ古代の漢籍にみられるものなど多数ありますが、欧米の場合、マルコ・ポーロが『東方見聞録』で言及した「黄金の国」チパングが日本であるとするもの、またそうではないとする研究があります。

片山幹生「マルコ・ポーロ『世界の記述』における 「ジパング」」(成城大学フランス語フランス文化研究会『AZUR』第 6 号(2005 年)所収)。ほか。